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融資を引き出す事業計画書の作り方を詳しく解説!その3

最速で御社の経営計画書を作成する「経営計画書サンプル」

前回の記事では、創業計画書の「販売先」~「必要な資金と調達方法」の項目についてご説明しました。

今回は「事業の見通し欄」と「自由記述」欄の項目について、具体的な記載例を交えながら解説したいと思います。

目次

「事業の見通し欄」に記入すべきこと

公庫の創業計画書の「事業の見通し」欄には、売上げや原価の見込みや経費、利益を記入します。この箇所は、通常の決算書でいうところの損益計算書にあたる箇所となりますが、

以下のポイントを押さえて作成すると、会計知識がない方であってもスムーズに作成ができます。

売上高について

売上げを記入するときには

  • 業種別の平均値を参考にする
  • 根拠にもとづいて見込みを立てる

2つに注意する必要があります。

業種別の平均値を参考にする

各業種においては、それぞれについて売上げを計算する方法や平均的な原価率が、ほぼ決まっています。

そのため、業種にあわない方法で売上げを予測したり、平均から大きく離れた原価率を使ってしまうと、見込みが大きく狂ったり、信ぴょう性の低い計画となってしまいます。

代表的な業種における売上げ見込みの立て方には、次のようなものがあります。

① 販売業で店舗売りのウェイトが大きい業種

<算式> 1㎡(または1坪)当たりの売上高 ×売場面積 

[設例] 業種:コンビニエンスストア

・ 売場面積 100㎡ ・ 1㎡当たりの売上高(月間) 14万円

売上予測(1ヵ月)=14万円×100㎡=1,400万円

② 飲食店営業、理・美容業などサービス業関係業種

<算式> 客単価 × 設備単位数(席数) × 回転数

[設例] 業種:美容店

・ 椅子 2

・ 1日1台あたりの回転数 4.5回転

・ 客単価 4,000円 月25日稼働

売上予測(1ヵ月)=4,000×2×4.5回転×25日=90万円

③ 労働集約的な業種(自動車販売業、化粧品販売業、ビル清掃業など)

<算式> 従業者1人当たりの売上高 × 従業者数  

[設例] 業種:自動車小売業 

・ 従業者 3 

・ 従業者 1人当たりの売上高(月間) 274万円

売上予測(1ヵ月)=274万円×3人=822万円

④ 設備能力が直接売上に結びつく業種(部品製造業、印刷業、運送業など)

<算式> 設備の生産能力 × 設備数

[設例] 業種:部品(ボルト)加工業

・ 施盤 2 

・ 1台当たりの生産能力 1日(8時間稼働)当り500

・ 加工賃@50円 月25日稼働

売上予測(1ヵ月)=50×500×2×25日=125万円

したがって、自分がこれから行おうとしている事業の業種では、どのような方法で売上げを算定するのが妥当なのかをよく考える必要があります。

根拠にもとづいて見込みを立てる

売上げの見込みは、これまでの経験にもとづくデータなどがある場合にはそれを利用できますが、それがない場合には、各種の統計資料や同業種の平均的な売上高等を参考に算出します。

これらを調査するうえで役立つ公的なデータの資料としては、以下のようなものがあります。

統計資料の例

国勢調査

日本全国に住んでいる人を対象に5年に一度、実施、人口、年齢、職業、世帯数などについての調査。

小売物価統計調査

消費生活において重要な商品の小売価格やサービスの料金を全国規模で毎月調査したデータ。

全国物価統計調査

消費生活において重要な支出の対象となる商品の販売価格やサービス料金、これらを取り扱う店舗の業態などについて調査したデータ

各市町村が行う人口調査

各市町村の単位での総人口数、男女別数、年齢別数、昼夜人口などを表したデータ。ただし、市町村ごとに調査項目が多少異なる。

原価・経費について

売上原価や各種経費についても、極力、根拠のあるデータにもとづいて算定するようにします。

売上原価は、利益に直結するものなので、できれば仕入先や購入先を複数選んで比較し、その中で最も安いところを選ぶような工夫が必要です。

また、このような検討をした時には、その比較のデータも計画に入れるようにすると、経費の削減に努力したことをアピールできます。

経費については、家賃、人件費・水道光熱費、宣伝広告費などの種類がありますが、漏れや見落しがないよう注意しましょう。

また、設備などを購入する場合には、減価償却費も忘れずに計算しましょう。

減価償却費は経費の一部として差し引かれるものですが、実質的には利益の一部となるため、返済原資の一部として金融機関が重視するものとなります。

返済原資 = 経常利益 + 減価償却費

たとえば、経常利益20万円/月、減価償却費7万円/月となっている場合には、実質的な借入金の返済原資は利益の20万円/月だけでなく、減価償却費7万円/月を足した27万円/月となります。

したがって、1,200万円の借入れを60回(5年)で返済する場合、毎月の返済額は20万円/月となりますが、上記の例では返済原資が27万円/月あるため、返済力的には問題ないということになります。

このように減価償却の有無は、返済計画に大きな影響を及ぼすため、設備等を購入した場合にはしっかりと計上してください。

なお、フランチャイズなどのようにすでに原価率やおよその経費が決まっている業種については、本部から同規模の店舗のデータをもらって参考にすると、より正確な見込みを立てやすくなります。

利益について

一般的に創業したばかりの数ヶ月間は、売上げが上がりにくく、ケースによっては赤字となることも少なくありません。

もし、計画の時点で赤字となることがあっても、その期間が23ヶ月程度ならば、ムリに売上げを立てる計画を作って黒字にするのではなく、そのままの計画でも問題ありません。

なぜなら、金融機関では、創業当初については計画通りにいかず、赤字になりやすいということを理解しているからです。それよりも、はじめに大きな売上げを見込んでいながら、赤字になる方が印象は悪くなります。

とはいえ、金融機関に対する融資の返済はこの利益により行われるので、あまり利益のマイナスが続く場合には返済ができない計画となってしまいます。

そのため、この場合のポイントとしては、「赤字となっても返済ができる計画となっているか?」ということになります。

たとえば、ある月の売上げが30万円で、経費が50万円の場合には、その月については20万円の赤字となってしまいます。

しかし、自己資金や前月からの繰越金が100万円ある場合には、100万円-20万円=80万円のキャッシュの余裕があるため、仮に融資の返済額が10万円だとしてもこのキャッシュから返済ができるため、資金繰り的には問題ないということになります。

けれど、その後も赤字が続いて、手持ちのキャッシュが0となってしまうと、赤字を出した時に取り崩すものがないため、資金繰りは行き詰り、融資の返済ができなくなってしまいます。

下記の例では、毎月15万円のキャッシュ減少を続けている会社の場合、6月までは繰越金によりプラスのキャッシュを維持しているものの、7月からは赤字となってしまうことを表しています。

 

4

5

6

7

繰越額

500,000

350,000

200,000

50,000

利益+減価償却費

200,000

200,000

200,000

200,000

返済額

350,000

350,000

350,000

350,000

月末現金残高

350,000

200,000

50,000

100,000

このように、当初は赤字の計画となっても、それが短期間で解消でき、かつ返済に問題のないものである場合には問題ありませんが、キャッシュを上回る返済や支払いが生じるような計画では融資は困難となりますので、利益とキャッシュのバランスに注意する必要があります。

「月次収支予定表」の作り方

公庫の記入例では「事業の見通し」における収支見込を「創業当初」と「1年後」の2つだけとしていますが、これでは不十分なため、月別に収支予定表を作成することをおすすめします。

月単位での計画を立てることにより、「月ごとの収支がいくらになるのか?」や、「途中の期間における収支の状況」の把握ができるため、月ごとの収支計画を作るようにします。

収支計画は、エクセルで作成することにより、各計算の検算が容易になり修正が簡単にできるため、手間や時間の短縮や間違いを少なくすることができます。

収支計画の期間については、できれば月ごとのものを2年分作成しましょう。

なお、公庫では、創業計画書のフォーマットをA4一枚の用紙としてまとめていますが、別にこの用紙を必ず使わなくてはならないというわけではありません。

とくに月別の収支計画はここには書ききれないため、エクセル等で作成したものを別紙として添付し、フォーマットの該当欄には「別紙の通り」と記載するか、計画の簡単な概要を記入します。

収支計画表例

 

7

8

9

 

合計

繰越額

1,000,000

4,020,000

3,940,000

中略

 

売 上 高

2,000,000

1,500,000

2,000,000

 

35,000,000

原   価

600,000

450,000

600,000

 

7,000,000

売上総利益

1,400,000

1,050,000

1,400,000

 

14,350,000

( 変動費 )

 

 

 

 

 

社員人件費

200,000

200,000

200,000

 

2,400,000

P/A人件費

150,000

150,000

150,000

 

1,800,000

宣伝広告費

300,000

50,000

50,000

 

850,000

通信水道光熱費

50,000

50,000

50,000

 

600,000

その他経費

50,000

50,000

50,000

 

600,000

750,000

500,000

500,000

 

6,750,000

( 固定費 )

 

 

 

 

 

家   賃

200,000

200,000

200,000

 

2,400,000

リース料

30,000

30,000

30,000

 

360,000

支払利息

20,000

20,000

20,000

 

240,000

水道光熱費

100,000

100,000

100,000

 

1,200,000

雑費

30,000

30,000

30,000

 

360,000

減価償却費

50,000

50,000

50,000

 

600,000

430,000

430,000

430,000

 

5,136,000

経費合計

1,180,000

930,000

930,000

 

11,046,000

利  益

220,000

120,000

470,000

 

13,300,000

融資借入額

3,000,000

0

0

 

3,000,000

元本返済額

200,000

200,000

200,000

 

600,000

返済CF

4,020,000

3,940,000

4,210,000

 

 

繰越額

創業計画書の繰越額のはじめの箇所には、自己資金額を記入します。

なお、この箇所は前月の返済CFが繰り越されてくる箇所なので、創業2月目以降については前月の「返済CF」と同じ数字を入れます。

売上関連

売上げについては、自分で計算した見込み額を記入しますが、個々の数字については「なぜそうなるのか?」という算定の根拠についても示せるようにしておきます。

なお、下記のように、あらかじめ根拠を計算する表をエクセル内で作り、ここから売上額を引っ張ってくるようにすると、売上額の計算に間違いがなく、また、あわせて根拠を示すことができます。

ただし、この根拠の表を作るときには、ランチやディナーのように時間帯により客単価や回転数が異なる場合には、それらを別々に計算する必要があることに注意してください。

来客層

利用時間帯

予想客単価

予想回転数

席 数

営業日数

見込売上

A

12:0014:00

1,200

2.5

30

25

2,250,000

B

17:00 23:00

3,500

1.5

30

25

3,937,500

月計

 

 

 

 

 

6,187,500

原  価

原価は、売上高に仕入の原価率を掛けたものをもって算出します。

原価率は自分の見込みで研鑽した数値でも構いませんが、業種ごとに平均的な相場(例えば、飲食店の場合には3035%)がきまっているので、あまりこれを逸脱したものとならないようにした方がよいでしょう。

家  賃 

家賃は、契約書に書かれた金額をそのまま記入しますが、まだ、テナントの賃貸契約が済んでいない場合には、不動産屋からもらった物件の資料にもとづいて記入します。

ただし、ここの箇所には、原則として、契約額等を記入する必要があるため、自分が希望する金額などにしないようにしてください

なお、管理費等がある場合には、その総額を家賃として記入し、その内訳を下記のように記載します。

例:家賃 200,000円(うち管理費10,000円、共益費15,000円)

代表者給与

代表者の給与は、法人の場合には自分で決定した額を記入します。

代表者の給与についてはいくら以上でなければならないということはありませんが、この額が多いとその分最終的な利益が少なくなる他に、経営者としての姿勢を疑われるなどの問題が生じやすくなります。

また、逆に少なすぎる場合には、経営者の生活が成り立たない計画となってしまうため、最低でも2025万円程度の金額はとるようにした方が無難です。

ただし、開業後、会社の経営が軌道に乗るまでの数ヶ月間については、代表者給与はとらずに個人的な預金や奥さんの収入(別々に勤務している場合)により手当てするというのは、問題ありません。

なお、個人事業の場合には、代表者の給与は最終的に残った利益からとるため、ここには記入しません。

社員人件費・ P/A人件費

ここには今後3か月以上継続して雇用を予定している社員やパート等の人件費の額を記入しますが、社員やパートが複数いる場合は下記のようにその内訳を明らかにします。

人件費内訳の例

 

科    目

1

2

3

 

P/A人件費

207,000 

207,000 

207,000 

621,000

 

アルバイト、パート 計2   時給 1,000    

通常勤務分  パートA  1,000×6.0時間×17    102,000

        パートB  1,000×7.0時間×15    105,000

複数のパート等をシフトにより使用する場合には「シフト表」を作り、月ごとにかかる費用の根拠を明確にすると説得力のある資料となります。

シフト表の例

 

1

2

3

4

5

6

7

 

社員 

       

 

 

 

 

 

 

 

 

パート

 

 

 

 

 

 

 

1824

 

1824

1824

1824

 

1824

1823

1823

 

1823

1823

 

 

 

1824

1823

 

 

1824

 

 

 

1823

 

 

189

1823

39

39

39

39

39

 

39

 

 

39

 

 

39

39

 

 

 

 

 

 

 

 

宣伝広告費

宣伝広告費としては、チラシ代、雑誌掲載代、インターネット広告代、ホームページ作成費などがこれに該当します。

なお、宣伝広告費についても、「初月にホームページ作成として35万円の他、その後毎月管理費として1万円を見込む」などのように、その内容と見込み額を記入します。

水道光熱費、通信費

通信水道光熱費は、同業種の同規模程度の店舗を参照にしますが、最近では光熱費の概算額を算定できるサイトもあるため、これを使用しても構いません。

また、実際の計算が難しいような場合には、同業種の平均値を利用して、「売上げの○%」のような方法で計算してもかまいません。

例:同業種の平均データより、80,000/月を見込む

その他経費関連

「雑費や消耗品の購入」などにかかる経費を予想して計上しますが、もし、月ごとで変動がある場合には、根拠とともにその額を記入します。

支払い元金・利息関連

元金返済額は、借入予定額を返済予定回数で割ったもので計算します。

通常、支払い元金の計算は「借入希望額 ÷ 支払回数(5年払いの場合は60回)」のように計算しますが、もし、据置き期間※を利用する予定の場合には、その回数分を差し引いた回数(6ケ月据置の場合には60-6=54回)で計算します。

元本の支払いをしなくてもよい期間

なお、融資の返済における返済元金は、元利均等ではなく元金均等で計算することに注意してください。

利息については、借入れ予定額に利率をかけ12で割って1ヶ月あたりの額を算出します。

通常は、新創業融資制度の通常金利を適用して算定します。また、利息は公庫の最新のホームページを見て、最新の金利を適用します。

参考:主要利率一覧表

https://www.jfc.go.jp/n/rate/index.html

例:元金:○○○千円  支払回数:60回払い(元金均等払い)

利息:〇千円  利率:○% 

返済CF

CFは「キャッシュフロー」の略で、返済に充てることのできる財源を意味します。

また、前出の収支計画表におけるCFは「繰越利益+利益+減価償却費+見込融資額-元本返済額」により計算します。

公庫の計画書のフォーマットでは、繰越額についての欄はありませんが、この項目を入れておくことで、月ごとのCFがいくらで、返済に足りるのかどうかがわかるため、できるだけ入れておくことをおすすめします。

たとえば、繰越利益100万円、その月の利益20万円、減価償却費5万円、見込融資額200万円、元本返済額15万円の場合は、100万円+20万円+5万円+200万円-15万円=310万円となり、この額が翌月に繰り越されることとなります。

減価償却費関連

原則として30万円以上の設備や備品を購入したときには、減価償却が必要となるため、その額を算定し経費に計上します。

ただし、青色申告をしている方で、価格が30万円未満の設備等については、それを購入した年の損金として一括して償却することができます。(少額減価償却資産の特例)

基本的な減価償却計算(定額法)の方法には「定額法」と「定率法」がありますが、通常は定額法で計算します。

また、その場合の具体的な計算は、以下の方法で行います。

① 購入する設備等の償却期間を国税庁の「耐用年数一覧表」で調べる

② 購入金額(取得価額)をその設備ごとに定められた耐用年数で割って、一年当たりの減

価償却額を計算する

③ 収支計算表を月ごとに作成する場合は、②の金額をさらに12で割ったものを1か月あ

たりの償却額とする。

なお、設備等が複数ある場合には、以下のような表にするとわかりやすくなります。

品   目

取 得 額

耐用年数

償却額/年

償却額/月

機   械

600,000

   5

120,000

10,000

内外装費

300,0000

   10

300,000

25,000

什  器

1,400,000

   5

280,000

23,333

合    計   

 

 

700,000

58,333

「自由記述」欄に書くべき項目について

創業計画書「自由記述」欄は、追加でアピールしたいことや、計画の内容を補強するデータを記入する箇所です。

何も書かないという方も少なくありませんが、ここにはこれまでの項目で伝えられなかったことや、詳細な根拠、追加のデータなどを記載することで、さらに計画をブラッシュアップすることができます。

したがって、空欄のまま提出するのではなく、できるだけこの欄を利用して、補足の説明や計画の根拠などを伝えるようにしましょう。

売上げの根拠

売上の根拠については、収支計画書の箇所でも記載しますが、「なぜ、その売上げが立てられるのか?」や「どのような仕組みで集客をするのか?」という背景を記入すれば、さらに信ぴょう性のある計画となります。

例えば、売上げの根拠の背景を示す資料としては、以下のようなものがおすすめできます。

・ 商圏内での人口や競合の調査

・ 事業のスケジュール

・ 売上げを作るための仕組み

・ 見込み客の存在を示す資料

これらはいずれも直接的な売上げの根拠とはなりませんが、根拠を示すバックボーンとしては欠かすことができないもののため、これらを使って説明することで、より公庫の納得を得やすい計画とすることができます。

なお、必ずしも上記のすべての資料が必要となるわけではありませんが、これから行う事業について「とくにここを理解してもらいたい」という箇所については、積極的に活用することをおすすめします。

商圏内での人口調査

公庫に納得してもらえる計画を作るためには、その内容が信用のおけるデータにもとづいたものであることが重要となります。

単なる憶測や経験のみで作った計画は、どうしても根拠が弱くなるため、できるだけ政府の調査データや統計数字を使うことが望ましいといえます。

なお、創業計画を作るときには、出店予定地の人口や環境がどうなっているかが重要な要素となりますが、その調査の際に役立つのが政府による基本的な統計データです。

たとえば、総務省の「住民基本台帳人口・世帯数動態(市区町村別)」を利用すれば、市町村単位での男女別人口や世帯数の増減率などがわかるため、商圏における基本的な調査に役立ちます。

また、今後の消費者のマインドを知りたい場合には、総務省の「消費動向調査」のデータが役に立ちます。

踏査調査について

出店地の状況や競合店の存在、人の流れなどは、統計データだけを見ていたのではわかりません。これらを把握し、計画に生かすには、実際に現地に赴き調査をすることが不可欠となります。現地を歩いて調査することで、統計データにはあらわれない、リアルな実態や状況をつかむことができるだけでなく、今後の事業運営のヒントを見つけることができます。

たとえば、実際に出店予定地の周囲を歩き、競合となりそうな店を利用してみることで、次のような表を作成することができます。

踏査データ パン屋のケース

 

A

B

C

予測利用者数

100150/

80100/

5080/

予測購買額/

600700

500600

400500

特徴

広い・きれい

中規模、活気あり

狭い、暗い感じ

パンの種類

2025種類

手作り

1520種類

手作り+既製品

1520種類

既製品がメイン

事業のスケジュール

事業計画は、いきなり作り始められるものではありません。

作成の前には、作業の工程や項目の確認をし、また、計画に関連する作業(例えば、許認可の取得など)がある場合には、これらとの日程の調整をしながら進めていくのが普通です。

もし、これをしなかった場合には、計画フォーマットは記入することができても、どうやって計画をすすめていくのかや、タイミングを説明できません。

しかし、スケジュール表を作成すれば、具体的な取り組み方や進め方を理解してもらうことができます。

事業の開始までには、会社の設立手続き(法人化する場合)や賃貸契約の締結、内外装工事の発注、従業員の採用、融資の申込みなど、さまざまな作業が必要となりますが、スケジュールを立てることでこれらを整理できるだけでなく、次のようなメリットを得ることができます。

・ 融資の担当者に、計画の進め方や進捗の目標、各作業同士のつながりを理解してもらえる。

・自分自身が計画を実行する際の手順や進捗の確認ツールとして利用することができる。

・各工程を確認することで、作業に必要な期間の確保や、作業の漏れ、重複を防ぐことができる。

とくに、融資の申込みをする場合に注意しなければならないのが「許認可の取得」です。

たとえば、飲食店の事業では保健所の営業許可が必須となりますが、営業許可の検査は店舗の工事がある程度済んでいないと行うことができません。

なぜなら、許可の検査時には、内装ができていることや、衛生設備の設置、電気・水道の利用可可能となっていることなどが必要だからです。

そのため、工事の予定や実際の進捗状況を予想しながら、保健所と検査日程を調整したり、工事業者との打ち合わせをする必要があります。

また、融資が出るまでには、申し込みから約1ヶ月程度の時間がかかりますが、これらの手続きはこの期間内にしなければならないため、融資手続きも踏まえた綿密なスケジュールを立てなければなりません。

このように開業準備は、各工程を一斉に始められるわけではなく、取りかかる順番と期限が決められているため、それに合うようにスケジュールを組むことが重要となります。

事業スケジュールの抜粋                        (単位:千円)

項  目

1

2

3

4

5

6

7

8

中 略

備  考

【法人設立手続】

定款認証

資本金払い込み

登記申請~完了

         
         
        

資本金5,000

        

10日で完了予定

【賃貸契約関連】

手付金支払い

契約締結

保証金等支払

         
   

    

手付100  

   

    

100  100

        

600

【工事関連】

業者選定

着手金支払い

工事着手~完了

引渡し、清算

         
         
      

 

着手1,500

         
        

精算1,500

【営業許可関連】

事前確認

許可申請

・実地検査

・許可証交付

         
         
         
        

申請から35

        

検査から3日以内

【融資関連】

資料作成

融資申し込み

面 談

         
         
         
         

【その他】

求人、面談

トレーニング

備品購入、仕入れ

開店準備

         
         
         
         
         

open

         

なお、上記のスケジュール表の項目や工程はあくまで見本ですので、自分でスケジュールを立てるときには適宜、内容を実態に修正した上でご利用してください。

まとめ

創業計画書の「事業の見通し」欄には、売上げや原価の見込みや経費などを記入しますが、この場合にも、その根拠が重要なものとなります。

売上げの見込みは、できれば経験や勘によるものだけでなく、各種の統計資料や同じ業種の平均値のデータなどを活用すると信ぴょう性のある内容となります。

また、「自由記述」欄については、空欄にするのではなく、できるだけ活用することをおすすめします。

根拠を補強する資料を追加したり、計画で十分にアピールできなかったことを記入することで、さらに計画の内容を十分に伝えられます。

とくに、競合調査の結果やスケジュールなどは、計画の根拠や実現可能性を裏付ける重要な資料となるため、積極的に作成することをおすすめします。

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【開催日時】

7/9 (火) 10:00-12:00【限定5名】

7/19 (金) 10:00-12:00【限定5名】

7/22 (月) 10:00-12:00【限定5名】

7/31 (水) 10:00-12:00【限定5名】

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