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改訂版事業承継ガイドラインと使える支援策について

改訂版事業承継ガイドラインと使える支援策について

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「事業承継ガイドライン」が平成28年度に改訂されてから約5年が経過し、この間、後継者不在率が改善されるなど事業承継は徐々に進みつつありますが、経営者の高齢化に歯止めがかからないなど事業承継の取組みはまだ十分といえません。

また、足下で長期化している新型コロナウイルス感染症の影響により、事業承継を後回しにしてしまっている事業者も少なくありません。中小企業庁はこうした状況を踏まえ、事業承継をより一層推進するため、令和4年3月に「事業承継ガイドライン」を改訂しました。

この記事では、改定された「事業承継ガイドライン」の概要や進め方、事業承継に関する支援策についてご紹介いたします。

目次

中小企業の事業承継の状況

しかしながら、全国の経営者の平均年齢は、1990 年の 54.0 歳から上昇を続け、2020 年には初めて 60 歳を超えるところとなり、2015年には経営者年齢のピークは「65 歳~69 歳」となるなど高齢化が進んでいます。

実際に、日本政策金融公庫総合研究所が 2020 年に公表した調査によれば、回答企業のうちの半数以上が廃業を予定しており、そのうちの 29.0%が「子供がいない」、「子供に継ぐ意思がない」、「適当な後継者が見つからない」といった後継者難を理由として挙げています。

また、廃業予定の会社においては、全般的には業績が悪化しているところもあるものの、調査結果によれば約 6 割の企業が黒字廃業(休廃業の直前期の決算で当期損益が黒字であったケース)となっており、企業の業績とは関係なしに後継者不足が深刻化していることがわかります。

このように本来であれば、廃業の必要のない企業までが廃業せざるを得ない事態を食い止め、円滑な事業承継を実現するには、早期に事業承継の計画を立て、後継者の確保を含む準備に着手することが不可欠となります。

また、2021年版「中小企業白書」によれば、経営者の交代があった中小企業においては、交代のなかった同業種の中小企業よりも利益率が1年後では23.3%、3年後では24.4%、5年後では17.4%も高くなっていることから、事業承継は後継者問題の解決だけでなく、事業の成長の契機となる可能性が高いといえます。

事業承継ガイドラインにおける事業承継の類型

本ガイドラインでは、事業承継をその状況に応じて「親族内承継」、「従業員承継」、「社外への引継ぎ(M&A)」の3つの類型に区分しています。

親族内承継

「親族内承継」とは、現経営者の子をはじめとした親族に事業を承継させる方法です。

他の方法と比べて、以下のメリットがあります。

  • 内外の関係者から受け入れられやすい
  • 長期の準備期間を確保しやすい
  • 相続等により財産や株式を後継者に移転できるため、所有と経営の一体的な承継が期待できる

しかし、近年の傾向として、事業承継全体に占める親族内承継の割合が急激に減っており、これを解決するためには、事業承継を行う前に、財務基盤や経営基盤を強化して、後継者が安心して引き継ぐことができる経営状態まで引き上げることが求められます。

従業員承継

「従業員承継」とは、「親族以外」の役員・従業員に事業を承継させる方法です。

従業員承継には、経営者としての能力のある人材を見極めて承継させやすいこと、会社をよく理解している社員であれば承継後も経営方針の一貫性を保ちやすいといったメリットがあります。

従業員承継の割合は近年、増加しており、これまで大きな課題であった資金の問題についても、種類株式や持株会社、従業員持株会を活用するスキームの浸透や、税制改正等により実施しやすい環境が整いつつあります。

ただし、親族株主の了解を得ることや他の役員・従業員との関係性、経営者保証などに関する対策なども必要となります。

社外への引継ぎ(M&A)

社外への引継ぎは、 株式譲渡や事業譲渡等により社外の第三者に引き継がせる方法をいいます。

親族や社内に適任者がいない場合でも、広く候補者を外部に求めることができることや、現経営者は会社の売却により利益を得ることができるなどのメリットがあります。またM&Aが企業改革の好機となり、更なる成長の推進力となることも期待できます。

M&Aを活用した事業承継は、近年増加傾向にあり、認知度も高まりつつあります。

しかし、M&Aを成功させるには、事前に企業価値を高めておく必要があることから、現経営者はできるだけ早期に対策へ着手することが求められます。

事業承継の構成要素

事業承継において後継者が安定した経営を行うためには、それまでに培ってきたすべての経営資源を承継する必要がありますが、本ガイドラインではその内容を「人(経営)」「資産」「知的資産」の3つに大別しています。

人(経営)の承継

人(経営)の承継とは、後継者への経営権の承継を意味し、例えば、法人の場合には代表取締役の交代、個人事業であれば現経営者の廃業や後継者による開業などの形式が考えられます。

中小企業においてはノウハウや取引関係等が経営者個人に集中していることが多いため、事業の円滑な運営や業績が経営者の資質に大きく左右される傾向があります。

しかし、親族内承継において、後継者候補を選び、経営に必要な能力等を身につけさせて受け継いでいくには一定の準備期間が必要となります。

資産の承継

資産の承継とは、事業を行うために必要な資産(設備や不動産などの事業用資産、債権、債務、自社株式など)の承継を意味します。

法人の場合には、会社保有の資産の価値は株式に包含されるため、株式の承継が中心となりますが、個人事業の場合は、機械設備や不動産等の事業用資産を経営者個人が所有していることが多いため、個々の資産を承継する必要があります。

また、株式・事業用資産を贈与・相続により承継する場合、多額となる贈与税・相続税を回避するために株式・事業用資産を分散して承継するケースがありますが、このような場合には、事業承継後の経営が不安定となる危険性があります。

さらに、親族内承継においては株式・事業用資産以外の個人財産の承継や他の推定相続人との関係も生じるため、これらを視野に入れた対応が必要となります。

知的資産の承継

本ガイドラインにおいて知的資産とは、「従来の貸借対照表上に記載されている資産以外の無形の資産であり、企業における競争力の源泉である、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランドなど)、組織力、経営理念、顧客とのネットワークなどの経営資源の総称」であるとされています。

事業承継に際しては、自社の強み・価値の源泉がどこにあるのかを現経営者が理解し、これを後継者に承継するための取組みが極めて重要であり、そのためには「事業価値を高める経営レポート」や「知的資産経営報告書」、「経営デザインシート」等を通して経営者自身が自社の保有する知的資産に気付くこと(知的資産の棚卸し)と、その「見える化」を行うことが重要といえます。

また、これらの作業を行うにあたっては、必要に応じて中小企業診断士や弁理士等の支援機関の支援を受けることも必要となりますが、レポートの作成などといった単なる形式的なものではなく、現経営者や後継者が自ら整理することが求められます。

事業承継に向けた準備や進め方

本ガイドラインでは、事業承継を進めるには次の5つのステップに沿って実施することが推奨されています。

  • ステップ1   事業承継に向けた準備の必要性の認識
  • ステップ2   経営状況・経営課題等の把握(見える化)
  • ステップ3   事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)
  • ステップ4(1) 事業承継計画の策定(親族内・従業員承継の場合)
  • ステップ4(2) M&Aの工程の実施(社外への引継ぎの場合)
  • ステップ5   事業承継・M&Aの実行

事業承継に向けた準備の必要性の認識

事業承継においては、後継者教育等の準備に一定の時間が必要となることから

  • 経営者が概ね 60歳に達した頃には事業承継の準備に取りかかること
  • 60歳を超えている場合は、すぐにでも身近な支援機関に相談し、事業承継に向けた準備に着手すること

が望ましいとされます。

経営状況・経営課題等の把握(見える化)

事業を後継者に円滑に承継するためには、経営状況や経営課題、経営資源等を見える化し、現状を正確に把握するとともに、事業の将来的な持続可能性や、商品力・開発力、利益を確保する仕組みなどを再度見直して、自社の強みの強化と弱みの改善を考える必要があります。

ただし、これらの現状把握については、経営者自らが行うよりも士業等専門家や金融機関等に協力を求めるべきとされます。

なお、会社の経営状況の見える化をするにあたっては、嘘偽りのない情報の開示とともに、そのための評価基準が標準化されている必要があります。

したがってそのためには、以下のような会社の経営状況の見える化のための取組みをすることが推奨されます。

<経営状況の見える化のための取組みの例>

  • 経営者が所有する不動産のうちの事業に利用しているものの有無、その不動産に対する会社借入に係る担保設定の状況、経営者と会社間の貸借関係、経営者保証の有無等について調査し、会社と個人の関係の明確化を図る。
  • 「中小企業の会計に関する指針」や「中小企業の会計に関する基本要領」等を活用した適正な決算処理が行われているかを確認する。
  • 保有する自社株式の数を確認するとともに株価の評価を行う。
  • 商品毎の月次の売上・費用(部門別損益)の分析を通じた自社の稼ぎ頭商品の把握や、製造工程毎の不良品の発生状況の調査などにより、在庫の売れ筋・不良の把握や鑑定評価の実施等を行う(磨き上げ)。
  • 「事業価値を高める経営レポート」や「知的資産経営報告書」等を活用して自社の事業価値の源泉について認識する。(なぜ、自社が取引先に選ばれているのか?)
  • ローカルベンチマーク※1を活用して、自社の業界内における位置付けを客観的に評価する。
  • 経営デザインシート※2を活用した将来についての構想の検討。(長期的な視点でのありたい姿を構想)

※1 ローカルベンチマーク:企業の経営者と支援機関等が同じ目線で経営に関する対話を行うことができるよう作成されたツール。具体的には、「6つの財務情報」と「4つの非財務情報」から構成される。

※2 経営デザインシート:企業が将来を構想するための思考補助ツール (フレームワーク)

<事業承継課題の見える化の例>

  • 後継者候補の有無を確認する。候補がいる場合は、承継に係る意思確認の時期や、候補者の能力、適性、年齢、意欲等を踏まえ、後継者に相応しいかどうかを検討する。後継者候補がいない場合は、社内外における候補者の可能性について検討する。
  • 後継者候補に対して、親族内株主や取引先等から異論が生じる可能性がある場合は、その対応策を事前に検討する。
  • 親族内承継の場合は、将来の相続発生も見据えて、相続財産を特定し、相続税額の試算、納税方法等を検討する。

事業承継に向けた経営改善(磨き上げ)

「磨き上げ」の対象は、業績改善や経費削減にとどまらず、商品やブランドイメージ、優良な顧客、金融機関や株主との良好な関係、優秀な人材、知的財産権や営業上のノウハウ、法令遵守体制などを含み、これらのいわゆる知的資産が経営の「強み」となることも多いといえます。

本業の競争力強化

本業の競争力を強化するためには「強み」を作り、「弱み」を改善する取組みが必要となりますが、その例としては以下のようなものがあります。

  • 自社のシェアの高い商品、サービス
  • ニッチ市場における商品、サービス等の拡充
  • 技術力を活かした製品の高精度化・短納期化
  • 人材育成や新規採用等を通じた人的資源の強化

なお、本業の競争力を強化するためには、「中小企業等経営強化法」に基づく「経営力向上計画」を策定・実行することが有効です。

「中小企業等経営強化法」:人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上など、自社の経営力を向上させるための「経営力向上計画」を作成・申請し、国から認定を受けることで支援が受けられる制度。

経営体制の総点検

事業承継前には、承継後に後継者が円滑に事業運営を行うことができるよう、経営体制の総点検を行うことが求められますが、そのための取組みとしては以下のようなものが考えられます。

  • 社内の風通しを良くし社員のやる気を向上させる
  • 役員・従業員の職制、職務権限を明確にすると同時に業務権限を段階的に委譲する
  • 各種規程類、マニュアルを整備し、業務が効率よく流れる体制を作る
  • 事業に必要のない資産や滞留在庫の処分や、余剰負債の返済などの経営資源のスリム化

経営強化に資する取組み

現状の財務状況をタイムリーかつ正確に把握することで、適切な経営判断につながります。(財務経営力の強化)

また、財務情報を経営者自らが金融機関や取引先等に説明することで、信用力を獲得することができるようになります。(資金調達力の強化、取引拡大の可能性)

業績が悪化した中小企業における事業承継

事業の将来性が乏しい場合は、後継予定者が事業を継ぎたくないと考える大きな理由となることから、円滑に事業承継を行うためには、企業の財務状態を改善することが不可欠となります。

企業において事業再生が必要となる場合は、

  • 手続きへの早期の着手
  • 専門家等への相談

により、事業価値が毀損する前に、状況にあった適切な手段を講じる必要があります。

なお、事業再生をしても回復の見込みがないような場合には、以下のいずれかの手段により、事業を整理することも検討します。

① 法的整理

<民事再生手続>

民事再生法にもとづき裁判所の監督のもと、債務者自身が主体的に手続に関与し、企業の再建を図る手続き。対象とする債務者は、個人及び法人の両方であり、一般の中小企業に適した手続となります。

<会社更生手続>

会社更生法にもとづき、裁判所の監督のもと、裁判所が選任する更生管財人により企業の再建を図る手続き。対象とする債務者は株式会社であり、主に大企業に適した手続となります。

② 私的整理

法的手続きによらずに、関係者間の話し合いにより、再生を進めていく手続き。事業譲渡や会社分割、第二会社方式等の手法などが併せてとられることが多く、主な手法としては「特定調停」や「中小企業活性化協議会の活用」、「事業再生ADR」、「中小企業の事業再生等のための私的整理手続による運用」などがあります。

なお、事業再生に伴い、「経営者保証に関するガイドライン」を活用することにより、一定の財産の確保や、華美でない住宅の保全、返済しきれない債務残額の免除等が可能となります。

事業承継計画の策定(親族内・従業員承継の場合)

親族内・従業員承継による事業承継を進めていくには、事業承継計画を策定する必要があります。具体的な計画の策定は、以下のプロセスに沿って行います。

① 中長期目標の設定

自社の現状とリスク等を踏まえて、中長期計画を策定します。具体的には、組織体制のあり方や、必要な設備投資計画等を検討し、さらに売上や利益、マーケットシェアなどの具体的な指標に落とし込んでいきます。

なお、この過程においては計画期間の中で、いつ事業承継を実行するのかのタイムスケジュールも決めておく必要があります。

② 事業承継計画の策定

次に、資産・経営の承継の時期を盛り込んだ事業承継計画を、以下のステップで策定します。

  1.  自社の現状分析
    - 経営状況・経営課題等の把握
  2. 今後の環境変化の予測と対応策、課題の検討
    - 事業環境の把握、今後の変化を予測した対応策の整理
  3. 事業承継の時期等を盛り込んだ事業の方向性の検討
    - 事業を継続していくのか、あるいは事業の転換を図っていくのか等の明確化
  4. 具体的な目標の設定
    - 売上や利益、マーケットシェアといった具体的な指標ごとの目標の設定
  5. 円滑な事業承継に向けた課題の整理
    - 事業承継をする際の課題の検討と整理

M&Aの工程の実施(社外への引継ぎの場合)

後継者不在のため、親族や従業員以外の第三者に事業引継ぎをする場合には、M&Aによる承継を検討する必要があります。その場合の工程は、以下の通りとなります。

① M&Aを行うかどうかの意思の決定

② 仲介者・FA の選定

事業規模や状況により、支援機関である仲介者(譲渡側・譲受側の双方と契約を締結する)やFA(フィナンシャル・アドバイザー。譲渡側又は譲受側の一方とのみ契約を締結する)を選定する場合と、選定せずに作業の多くの部分を自ら行う場合があります。

③ バリュエーション(企業価値評価・事業価値評価)

仲介者やFA 、士業等専門家等が、譲渡側経営者との面談や提出資料の作成、現地調査等にもとづく譲渡側企業・事業の評価を行います。なお、M&Aにおけるバリュエーションにおいては、相続税等を計算するための株価評価とは異なる金額となるのが一般的です。

また、算出された金額が必ずそのままM&Aの譲渡額となるわけではなく、交渉等の結果、当事者同士が最終的に合意した金額が譲渡額となるということに注意が必要です。

④ 譲受側の選定(マッチング)

調査した資料にもとづき、条件にあった企業の中から候補となる譲受側企業を選定します。

⑤ 交渉

交渉の進め方にはさまざまなパターンがありますが、とくに譲渡側と譲受側の経営者による面談(トップ面談)は、譲受側の経営理念・企業文化や経営者の人間性等を直接確認するための重要な機会となります。

⑥ 基本合意の締結

基本的な条件や内容のすり合わせができたら、譲渡側・譲受側の主な了解事項を確認するために基本合意を締結します。ただし、この時点ではまだ、正式な契約とはなりません。

⑦ デュー・ディリジェンス(DD)

主に譲受企業側が、譲渡企業の財務・法務・ビジネス・税務等の実態について、士業等専門家等を活用して調査します。なお、デュー・ディリジェンスは必ずしもすべての項目について行われるわけではなく、一部の項目についてだけ行われることもあります。

⑧ 最終契約の締結

デュー・ディリジェンスの結果を踏まえ、必要があれば再交渉を行い、最終的な契約を締結します。

⑨ クロージング

契約されたM&Aの内容(株式や事業の譲渡、譲渡代金の支払等)を実行します。

事業承継・M&Aの実行

以上のステップを踏まえ、把握された課題を解消しつつ、事業承継計画やM&Aの手続に沿って資産の移転や経営権の移譲を実行していきます。

なお、この段階では、税負担や法的な手続が必要となる場合が多いため、弁護士、税理士、公認会計士等の士業等専門家等の協力を仰ぎながら進めていく必要があります。

事業承継に役立つ支援制度

事業承継をする際には、自社の診断から計画の作成、法的・税務的な処理など、準備や作業が多岐にわたりますが、それらに対しては数多くの支援が用意されています。そのため、円滑な事業承継をするには、これらの支援制度をいかに上手に活用できるかということが成功のカギとなります。

以下では、事業承継のステージに応じて利用できる支援策をご紹介します。

引継ぎの準備段階に役立つ支援策

<ローカルベンチマーク>

ローカルベンチマーク(略称:ロカベン)とは、企業の経営状態の把握、いわゆる「企業の健康診断」を行うためのツールです。

企業の経営者と金融機関・支援機関等が交渉の中で、これを使用して相互理解を深めることで、企業の経営改善や地域活性化を目指すためのものです。

具体的な内容としては、「業務フロー・商流」・「4つの視点」・「財務分析」という3つのシートに記入することで、経営状態や経営における強みを把握することができます。

参考:ローカルベンチマーク(企業向け)

<経営デザインシート>

経営デザインシートとは、将来を構想するための思考補助ツール(フレームワーク)です。

自社や事業の存在意義などの「これまで」を把握し、「これから」のありたい姿を構想し、それに向けて「何をすべきか」の戦略を策定することができます。

具体的には、

「これまで」 資源・ビジネスモデル・価値・弱み

「移行戦略」 移行のための課題・必要な資源・解決策

「これから」 資源・ビジネスモデル・価値

の各項目を埋めていくこととなります。

このシートを作成することで、経営課題の気づき・整理、ビジネスモデルの見直しをしたり、他者との連携促進を考えたりなど、事業承継の戦略作りに役立ちます。

参考:経営デザインシート

引継ぎの実施段階に役立つ支援策

<事業承継・引継ぎ支援センター>

事業承継・引継ぎ支援センターとは、事業承継・引継ぎのワンストップ支援を行う機関で、全国47都道府県に設置されています。

同センターでは、親族内および第三者承継支援や、経営者保証に関する支援、後継者人材のマッチングなどを中心に、事業承継に関するあらゆる相談や支援を受けることができます。

参考:事業承継・引継ぎ支援センター

<法人版・個人版事業承継税制>

法人版事業承継税制は、後継者である受贈者や相続人が、円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合に、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。

なお、法人版事業承継税制の適用に当たっては、「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」にもとづく認定等が必要となります。

一方、個人版事業承継税制は、青色申告された事業者(不動産貸付事業等を除く)の後継者として円滑化法の認定を受けた者が、個人の事業用資産を贈与又は相続等により取得した場合において、一定の要件のもと、その納税を猶予し、後継者の死亡等により、納税が猶予されている贈与税・相続税の納付が免除される制度です。

参考:法人版事業承継税制

個人版事業承継税制

<経営者保証ガイドライン>

経営者保証ガイドラインとは、企業の経営者の個人保証を解除するルールや、保証の履行時のルールを定めたものとなります。

本ガイドラインを活用すれば、「経営者が個人保証をせずに金融機関から資金調達できる」、「資金調達時の条件の改善に役立つ」、「倒産など万が一の場合の経営者の負担を減らすことができる」などのメリットが得られます。

参考:経営者保証ガイドライン

引継ぎ後の段階に役立つ支援策

<事業承継・引継ぎ補助金>

「事業承継・引継ぎ補助金」とは、事業承継やM&Aを契機とした経営革新等への挑戦や経営資源の引継ぎ、廃業・再チャレンジを行おうとする中小企業者等の支援を目的とした中小企業庁の補助金です。

従来の「事業承継補助金」と「経営資源引継ぎ補助金」を併合したものとなります。
支援の内容は、目的に応じて「経営革新」「専門家活用」「廃業・再チャレンジ」の3つからなります。

なお、経営革新については、創業支援型(Ⅰ型)、経営者交代型(Ⅱ型)、M&A 型(Ⅲ型)に分類され、それぞれの要件に該当する補助金を利用することができます。

補助上限額、補助率等

※補助額の内400万円を超え600万円以下の部分の補助率は2分の1以内。
類 型補助率補助下限額補助上限額上乗せ額(廃業費)
創業支援型

補助対象経費の

3 分の 2以内

100万円600万円以内+150万円以内
経営者交代型
M&A型

まとめ

事業承継ガイドラインは、事業承継をその状況に応じて「親族内承継」、「従業員承継」、「社外への引継ぎ(M&A)」の3つの類型に区分し、それぞれについての対応法や支援策をまとめたものであり、どのような類型の事業承継にも役立つ内容となっています。

しかし、いずれの場合においても事業承継を成功させるためには、「迅速な着手」や「正しい準備や作業の進め方」、「関係者や専門家による支援」などが重要となります。そのため、事業承継をお考えの経営者の方については、本ガイドラインを参考に、まずは自社の状況の確認からはじめることをおすすめします。

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