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M&Aの流れと手続きの注意点をわかりやすく解説

M&Aの流れと手続きの注意点

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中小企業では、後継者の不在や業況の変化、経営の悪化等の理由により、事業の売却が必要となることがあります。

このような場合の解決手段として利用されているのが「M&A」です。

M&Aにより事業の売却等をすることで、後継者の獲得や売却代金による負債の整理などをすることが可能となります。M&Aでは、売却先候補の確保や事業内容の調査、契約の締結など高度で専門的な手続きが必要なりますが、どれか一つても間違えてしまうとM&Aの失敗につながるため、手続きや支援先の選定には最新の注意が必要となります。

この記事では、主に後継者が不在の企業のM&Aについて、M&Aの概要や手続きの流れ、注意点について解説いたします。

目次

M&Aの定義と手法の種類

M&A とは? 最近の状況は?

M&A とは、「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略称ですが、一般的には株式譲渡や会社分割などの事業再編手段を含みます。また、さらに広義の意味としては、資本提携などを含むこともあります。

なお、2020年の中小企業庁の試算によれば、2025年までに平均引退年齢である70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万(日本企業全体の1/3)で後継者が未定となる見込みとなっています。

後継者不在の中小企業では、何らの対策も講じない場合には廃業せざるを得ないこともありますが、その場合には、従業員の雇用やノウハウの喪失などを引き起こすこととなります。

従来は、M&Aについて「経営に失敗した企業が行うもの」「事業の身売り」などのネガティブなイメージもありましたが、最近では、M&Aは譲り渡し側企業の経営者がそれまで築き上げてきた事業の価値を第三者である譲り受け企業に評価してもらうものであり、M&Aにより事業廃絶のリスクを回避できるとともに、事業そのものの毀損を防ぐことができる優れた手法であるとの認識が広まりつつあります。

このように、中小企業によるM&A に関する基本的な認識やこれを取り巻く環境が大きく変化する中で、譲渡側企業の経営者においては、積極的にM&A を検討することが望まれています。

なお、M&A には、中小企業の経営者の親族による事業承継や従業員による承継を含む場合もありますが、この記事ではこれらをM&A に含めず、社外の第三者である後継者に引き継ぐ場合について解説します。

関連記事:改訂版事業承継ガイドラインと使える支援策について

M&Aの手法の種類

M&Aの手法には、主に次のようなものがあります。

株式譲渡

株式譲渡とは、事業の譲渡側の株式を、譲受側に譲り渡す手法であり、これにより譲渡側の企業が譲受側の会社の子会社や持分会社となります。

手続は株式を譲り渡すだけのシンプルなものですが、譲渡側企業の会社組織はそのまま引き継がれることとなります。

会社の資産、負債、対外的な契約関係、許認可等も原則、そのまま承継されるので、手続きの切り替えや許認可の取り直しなどをする必要がありませんが、簿外債務や契約上のリスクなども引き継ぐこととなります。

事業譲渡

事業譲渡とは、譲渡側企業が有する事業の全部又は一部を、譲受側企業に譲渡する手法です。
株式ではなく、事業そのものを譲り渡す点で、株式譲渡と異なります。

ただしこの場合は包括的な権利移転ができないので、債権や債務、契約などを個別に移転する手間がかかります。また、移転するものの中に不動産が含まれている場合には、その移転登記手続きなどもする必要もあります。

このように事業譲渡では権利や義務、許認可などの移転が個別に必要となりますが、簿外債務などを引き継ぐリスクを遮断しやすいというメリットがあります。

会社分割

会社分割とは、会社法が定める組織再編の手続の1つであり、会社の事業の全部又は一部を分割し、他の会社へ承継させる手続です。

この場合の承継は、原則、合併などと同様、包括承継となる他、一定の要件を備えた場合には、雇用や許認可等をそのまま引き継ぐことができます。
※ ただし、引継ぎができないものもあります

なお、会社分割が有効に成立するためには、債権者が異議申述期間を1ヶ月以上設ける債権者保護手続等の他、会社法上で定められた一定の手続きを行う必要があります。

合併

合併とは、特定の企業の権利義務の全部を他の既存会社もしくは新設会社に包括的に承継させる手続きです。会社分割の場合は、原則として譲渡側企業がそのまま存続するのに対して、合併では元の企業は消滅することとなります。

合併のメリットとしては、企業が一体化することで規模やノウハウ、競争力を大きく強固にできるなどの他、許認可等をそのまま引き継げるなどがあります。

ただし、権利義務がそのまま引き継がれることから、簿外債務・偶発債務などのリスクに注意する必要があります。

中小企業M&Aをする際の注意点

中小企業がM&Aをする際には、以下の点に留意する必要があります。

① 早期に決断する

M&Aでは、マッチングに数か月~1年程度の時間を要することが見込まれるため、早期に判断して手続きに着手することが重要となります。

一般的に、中小企業のM&Aでは、迷いや業務が多忙などの理由により判断が遅れがちになりますが、決断が遅れるほど選択肢は狭まるやすくなります。とくに業績がよくない場合には、判断に迷っている間に、資金繰りが尽きてしまい何もできなくなってしまうことが多いため、より早期の決断が重要となります。

② 秘密保持を徹底する

中小M&Aでは、秘密を厳守し情報の漏えいを防ぐことが極めて大切となります。

そのため、外部はもちろん、親戚や友人、社内の役員・従業員に対しても、知らせる時期や内容には十分注意し、ごく一部の契約に係わるものを除き、公表するのはクロージング後(早くとも最終契約締結後)とした方がよいでしょう。うかつに情報を公開すると、取引先や従業員に意図しない形で情報が伝わってしまったり、経営者の不用意な一言によりトラブルを引き起こすことになってしまいます。

また、取引先や同一地域内の同業者等に打診をするときにも、同様に注意が必要となります。

③ 自社の事業の価値を正確に把握する

譲渡側企業の経営者には、「自社の事業を譲り受けてくれるような第三者はいないだろう」と考え、必要以上に自社の評価を低く見積もったり、そもそもM&A を検討しようとすらしないといったケースが少なくありません。

しかし、譲渡側事業が小規模であったり、赤字や債務超過であったりしても、技術力や取引先との人脈、優秀な従業員、地域内・業界内における知名度・ブランドといった事業の価値を譲り受け側が高く評価し、M&A の成約に至るケースもあります。

このように企業の価値を経営者自身が気付いていない場合もあることから、まずは早期に支援機関に相談して自社の価値の把握に努めることが重要といえます。

中小企業がM&Aをするメリットとデメリット

M&Aには、売手と買手のそれぞれについてメリットとデメリットがあるため、この両方を十分に理解した上で行わないと、思わぬリスクを負ったり、十分な効果を発揮できないことがあります。

事業の譲り渡し側のメリット

①M&Aにより、これまでの事業やノウハウを残すことができる

M&Aをすることで廃業をせずに、事業資産やノウハウを新たな経営者に引き継ぐことができます。

②売却代金の獲得

M&Aにより事業の売却代金を取得できる場合があります。また、その場合には、これにより負債の解消や連帯保証の解除等ができる可能性があります。

③従業員の雇用を守ることができる

M&Aにより事業を継続することにより、引き続き従業員の雇用を守ることができます。

④正しく事業価値を算定することができる

中小企業では、自社の価値を正しく評価することが難しいため、その価値を過小に評価していることが多いといえますが、M&Aの過程で自社の本来の正しい事業価値を把握することができます。

事業の譲り受け側のメリット

① スピーディに経営を始められる

創業してからのスタートの場合は、事務所の確保や従業員の教育などに多くの時間が必要となりますが、M&Aではこれらをすぐに取得できるため、スピーディに経営を始めることができます。

② 技術や取引先などの資産を引き継げる

創業の場合は、技術の開発や取引先の開拓などを0から行わなくてはなりませんが、M&Aにより、これらの必要な資源を取得した状態で経営を始めることができます。

③ 同業他社を買収することで、さらに付加価値の高い商品やサービスを提供できる

同業他社を買収することで、それまでできなかった技術的課題やマンパワーの問題が解消され、付加価値の高い商品の開発等をすることができるようになります。

事業の譲り渡し側のデメリット

① 引受先企業が見つからない場合がある

M&Aにおけるマッチングは運やタイミングにもよるため、時間や労力をかけても希望の相手に出会えなかったり、成約できないことがあります。

② 予想していた金額で売却できないことがある

事業の売却額について、買い手側企業との考えに大きな隔たりがある場合には、想定した価格で売却できないことがあります。

③ 周囲の協力や理解の取り付けが必要

スムーズにM&Aを成功させるためには、あらかじめ家族や従業員、取引先等の理解や協力を取り付けておく必要があります。

事業の譲り受けのデメリット

① 簿外債務等が存在する可能性がある

M&Aでは、財務等のデュー・ディリジェンスを行うのが基本ですが、株式譲渡のM&Aなどでこれを省略した場合や簡略的に行った場合には、簿外債務を引き受けなければならないことがあります。

② 店舗や従業員の引継ぎで問題が生じる可能性がある

譲渡側企業の店舗や従業員を引き継ぐ場合、店舗の立地が限定される、従業員との信頼関係が構築できない等の問題が生じる可能性があります。

③ デュー・ディリジェンスに手間や費用がかかる

デュー・ディリジェンスは、安全・公平なM&Aのために欠かせない手続きですが、デューデリジェンスをするには一定の時間や費用がかかります。デュー・ディリジェンス

中小企業の中小 M&A の進め方

一般的に、中小企業のM&A は、以下のフローに沿って進むことが多いといえますが、譲渡側企業の事業規模が小規模な場合には、より簡易な形で行われることもあるため、実際の手続きでは相互の企業規模や状況、手数料などを考慮し、柔軟に行うこととなります。

なお、下記フローは、仲介者やFAを選定することを前提としたものとなります。

<中小 M&A のフロー>

  1. 身近な支援機関への相談
  2. 後継者不在の確認
  3. M&Aの意思決定
  4. バリエーションの算定
  5. 譲受側企業の選定
  6. 交渉手続き
  7. 基本合意の締結
  8. デュー・ディリジェンス
  9. 最終契約の締結
  10. クロージング
  11. クロージング後の手続き

身近な支援機関への相談

譲渡側企業の経営者がM&A の意思決定を行うにあたっては、さまざまなポイントを検討しなければなりません。

しかし、業務が多忙などの理由によりなかなか手続きが進まないことが多く、また、専門的な知見を有しない中で検討を続けるのは誤った判断にもつながります。そのため、最終的な意思決定をする前には、身近な支援機関へ相談し、方針についてのアドバイスや大まかな成功の見込み、費用などについて確認することが重要となります。

具体的な相談先としては、商工団体、士業等専門家、金融機関、M&A専門業者などがありますが、中でも「事業引継ぎ支援センター」は事業承継の専門公的機関であり、さまざまなケースに対応してもらえることから、とくに利用をおすすめします。

また、相談の際には、直近3年分の税務申告書・決算書(すべての別表等を含む。)・勘定科目内訳明細書の写し、会社の登記事項証明書、会社案内、自社ホームページの写しなどを用意した方がスムーズとなります。

なお、マイナスな情報や後ろめたい情報がある場合には、支援機関に先に伝えておくと、後日のトラブルや方針の間違いなどを防ぐことができます。

後継者不在の確認

後継者不在型のM&Aでは、親族や社内に後継者候補がいないことが前提となるため、この点につき間違いがないかを確認しておく必要があります。

親族内承継を希望する親族がいる場合やその可能性がある場合には、しっかりとM&Aをすることについての了承を得ておかないと後日にトラブルとなります。
また、同様に従業員についても、承継を希望するものがいないことを確認しましょう。

なお、社内に株券の保有をしている人間がいる場合や所在不明の株主がいる場合には、M&A を実行する際に重大な障害となるおそれがあります。

一般的に、株主総会では「議決権を行使することができる株主の過半数の株式」があれば株主総会決議を可決することができますが、とくに重要な事項(全事業の譲渡など)については特別決議(出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要な決議)が必要となるため、できればこの割合の株式を保有しておくと安全です。
ただし、株式譲渡を行う場合には、譲渡側企業が全株式を譲受側企業に引き渡すことが必要となるため、他の株主からの株式の買取りが必要となることもあります。

さらに、株主名簿が正しく整備されているか、実際に出資していない親族・知人等の名義になっている株式がないかといった点についても注意が必要です。

M&Aの意思決定

支援機関に相談し、整理すべき事項をまとめたら、M&Aをするかしないかについて意思決定をする必要があります。

また、M&A の手続きをする上では、「仲介者・FA を選定する場合」と「仲介者・FA を選定せず、工程の多くの部分を自ら行う場合」のいずれかに分けられますが、どちらにするかにより、その後の進め方や、手続きの負担が大きく異なるため、この点を考慮に入れて慎重に検討するようにしましょう。

なお、仲介者とFAとでは、次のような違いがあります。

<仲介者>

譲り渡し側と譲り受け側の双方と契約を締結し、サポートをする支援者です。両当事者の事情が分かるため、意思疎通がしやすく、円滑な手続きが期待できます。また、双方から手数料を取るため、一社当たりの金額を押さえられるケースが多いといえます。

<FA >

譲り渡し側、または譲り受け側の一方と契約を締結し、サポートをする支援者です。契約した当事者にとって、有利な助言や指導等が期待できる一方、手数料は高めとなることが多いです。また、仲介者やFAを選定する際には、テール条項の有無についても確認しておきましょう。

テール条項とは、契約期間内にM&A が成立しなかった場合でも、その後の一定期間内に譲渡側企業が M&A を行った場合には、その取引を仲介者・FA が行ったものとみなして手数料を請求できる条項をいいます。この期間の長さは、最長でも2年~3年以内となるのが普通ですが、このような条項があるとその後のM&Aの支障となる可能性があります。

さらに、意思決定の際には、譲渡側企業の経営者は、引退後のビジョンを含む希望条件を事前によく考えておく必要があります。

例えば、当面は譲り渡した事業に関わり続けたいのか、別の事業に進出したいのか、によって、選択すべき結果が異なることがあります。

また、希望条件についても、絶対に守りたいと思うことを中心に希望条件を明確化し、優先順位を付しておくことが円滑に交渉を進める上でのポイントとなります。

バリエーションの算定

バリエーションとは、企業価値評価や事業価値評価のことを意味し、具体的には仲介者・FAや士業等専門家が、譲渡側企業の経営者との面談や提出資料、現地調査等にもとづいて事業価値の評価を行います。

中小企業のM&A では、「簿価純資産法」「時価純資産法」「類似会社比較法(マルチプル法)」といった手法により算定した事業価値をベースとして譲渡額を交渉するケースが多いですが、事例ごとに適切な方法は異なります。

また、これらの方法により算出された金額が必ずそのまま譲渡額となるわけではなく、交渉等の結果、「簿価純資産法」または「時価純資産法」で算出された金額に数年分の任意の利益を加算する場合等もあり、当事者同士が最終的に合意した金額が譲渡額となるわけではないことに注意が必要です。

譲受側企業の選定

通常のマッチングにおいては、まずは、譲渡側企業を特定できない形で作成された資料(ノンネーム・シート)を、一定の条件にもとづき数十社程度にまで絞り込んだリスト(ロングリスト)の企業に送付し打診します。

その上で、関心を示した候補先から譲り受け側となり得る数社程度をリスト(ショートリスト)化し、これらとの間で秘密保持契約を締結した上で、その後の手続を進めていきます。

なお、この作業においては、仲介者・FA との間で、打診を行う優先順位について十分な話し合いを行い、依頼者側もマッチングを希望する候補先、あるいは打診を避けたい先などを、事前に仲介者・FA へ伝えることなどが重要となります。

交渉手続き

通常のマッチングにおいては、まずは、譲渡側企業を特定できない形で作成された資料(ノンネーム・シート)を、一定の条件にもとづき数十社程度にまで絞り込んだリスト(ロングリスト)の企業に送付し打診します。

その上で、関心を示した候補先から譲り受け側となり得る数社程度をリスト(ショートリスト)化し、これらとの間で秘密保持契約を締結した上で、その後の手続を進めていきます。

なお、この作業においては、仲介者・FA との間で、打診を行う優先順位について十分な話し合いを行い、依頼者側もマッチングを希望する候補先、あるいは打診を避けたい先などを、事前に仲介者・FA へ伝えることなどが重要となります。

基本合意の締結

当事者間の交渉により大体の条件の合意に達した場合には、譲り渡し側と譲り受け側との間で最終契約におけるスキーム(株式譲渡や事業譲渡といった手法)、譲渡対価の予定額や経営者その他の役員・従業員の処遇、最終契約締結までのスケジュールなどを確認し、これらの事項を盛り込んだ基本合意を締結します。

なお、基本合意の締結にあたっては、当事者企業のみで行うのではなく、仲介者・FA や士業等専門家の助言を受けて、もしくは立ち合いにより調印することが大切です。

ただし、資金繰り等の関係で、クロージングを急ぐ必要がある場合には、基本合意を締結せず、秘密保持契約だけを行い、最終契約締結に進むケースもあります。

デュー・ディリジェンス

デュー・ディリジェンスとは、譲渡側企業の財務・法務・ビジネス等の実態について、FA や士業等専門家を活用して調査をするプロセスで、主に譲り受け側が行います。

譲渡対価額の精査や、判明した実態を踏まえて更に事業の改善を行う目的で行われるもので、どのような調査を行うかについては、原則、譲り受け側企業の意向に従います。

なお、デュー・ディリジェンスは、想定されるすべてのリスクについて行われる場合の他、税務のみのように調査項目を限定した簡易な形で行うこともあり、また、M&A の実務においては、譲り渡し側の数年分の税務申告書の確認及び譲渡側企業の経営者へのヒアリング等だけで終えることもあります。

最終契約の締結

デュー・ディリジェンス後は、調査で発見された事実やまだ決定されていない項目について再交渉を行い、必要な事項が網羅されているかを最終的に確認した後、調印を行います。

契約に盛り込む内容や条件を早い段階から仲介者・FA に伝えておくと、円滑な契約締結につながりやすくなります。

なお、通常、譲渡対価の支払いは、クロージングの完了後に行われますが、M&Aに関する情報をクロージング後に公表する旨の合意をしている場合には、それまでの間、秘密保持を貫く必要があります。

クロージング

クロージングとは、M&Aの手続きを完了させる行為であり、このときに株式の引き渡しや譲渡対価の支払いなどを行います。

事業譲渡の手法を選択し、承継対象財産の中に不動産が含まれる場合には、司法書士の立会いの下で登記必要書類と譲渡対価を交換して行うのが一般的です。また、金融機関からの借入れにともない不動産への担保設定がある場合は、担保解除につき取引金融機関の同意が必要となります。

クロージング後の手続き

クロージングを迎えた後、譲渡側企業の経営者は、譲受側企業への円滑な引継ぎの一環としてPMI(M&A 実行後における事業の統合に伴う作業)等に協力します。

具体的な引継ぎ作業としては、以下のようなものがあります。

  • 役員・従業員や取引先等に対する報告
  • 業務フローの引継ぎ、業務管理体制の構築
  • リース契約、賃貸借契約、金銭消費貸借契約等に関する名義変更等

これらの作業には、3カ月~1年程度の時間を要することが多いですが、具体的な内容やかかる期間は事業ごとに異なります。

M&Aの支援機関について

中小企業のM&Aで役に立つ支援機関としては、以下のようなものがあります。

事業承継・引継ぎ支援センター

事業承継・引継ぎ支援センターとは、経済産業省の委託を受けた機関(都道府県商工会議所等)が実施する事業で、中小M&A のマッチング及びその後の支援、事業承継に関連した相談などを行っています。
センターは、全国48か所に設置されており、地域金融機関のOB や士業等専門家といったM&Aの専門家が常駐して支援しています。
なお、相談については、初期相談対応(一次対応)、登録機関等による M&A 支援(二次対応)、センターによるM&A 支援(三次対応)といった、相談内容のレベルに応じた細やかな対応を行っています。

事業承継・引継ぎ支援センター https://shoukei.smrj.go.jp/

M&A仲介会社

M&A仲介会社は、M&Aの候補先の紹介や斡旋、財務や経営に関する情報提供、スキームの提案や実施についてアドバイスを行う民間の機関です。M&Aを専業としているため知識やノウハウが豊富なところが多いものの、その実力には業者によりばらつきがあります。

また、支援を受けるには一定の手数料が必要となる他、専任事項や直接交渉の禁止などの制限が設けられていることもため、依頼にあたっては契約内容を十分に確認する必要があります。

マッチングサイト

マッチングサイトは、事業の譲り渡し側・譲り受け側がインターネット上のシステムに登録することで、マッチングの支援を行うプラットホームで、現在、多くのサイトが作られています。M&A の手続を簡単に、低コストで行えるという特徴があるため、あまり費用をかけられない中小企業の支援ツールとして向いています。

また、M&A の案件情報に直接接触することができるため、よりスピーディな交渉が期待できます。

まとめ

これまで中小企業にとってM&Aは、ハードルが高く、イメージもあまりよくないものでしたが、最近では支援会社のサポート体制が充実し、そのメリットも理解される中で、多くの企業が利用しています。

とくに、後継者の不在により、事業の継続が難しい中小企業にとっては、外部に後継者を求めることのできるM&Aは事業の存続や従業員の雇用確保の手段としての新たな解決方法といえます。

しかし、実施にあたっては、事業の譲受企業の探索や調査、交渉、デュー・ディリジェンスなどの手続きが必要となるため、これらについては専門家の協力が不可欠となります。

したがって、事業のM&Aを検討している場合には、まずは専門家に相談し、早期に正しい方向性を見出すことが重要といえます。

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